Advanced Equipment

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Advanced Equipment(AES)【アドヴァンスドエキップメント】
沈船や洞窟へペネトレーション、頭上がふさがれている場所での緊急事態に対応するツール。

 

アドヴァンスド エキップメント(AES)SPトレーニングが、江之浦で開催されました。

沈船・洞窟内への侵入時に考えられる緊急事態には、天井や壁にタンクバルブ、レギュレーター1stステージ、LP・HP各ホースがぶつかったことで起こるエア漏れがあります。それらに対応するために必要なのは何と言っても時間、それをもたらしてくれるのはエアです。アドヴァンスド エキップメントは、そのような環境でダイビングを行う場合の最低限の装備と言えます。

また、そのような環境はバディ同士が横に並べないほど狭い場合が多く、万が一バディがエア切れを起こしても、縦一列のままでバックアップ空気源を使用できるよう、ロングホースを使用します。

 


これが、アドヴァンスド エキップメントセットアップの図。
ステージボトル、ポニーボトル、またテクニカルダイビングでは、デコボトルなどと呼ばれ減圧用ガスの供給源として使用しています。

このアドヴァンスド エキップメントについているレギュレーターシステムには、2ndステージとゲージが一つづつ付いています。2ndステージのホースの長さは普段使用している物と変わりませんが、ゲージはかなり短くなっていますね。
また、タンクについているバンド類もいつもより多め。

これらに使用する物は、タンクのサイズも含め決まりはありませんが、ゴールは同じです。

このアドヴァンスド エキップメントにはレギュレータシステムの他に、ネック部にフッキング用スナップと、シリンダー中腹部にフッキング用スナップが付いたDリング付きタンクバンドが、BCDの2ヶ所にフッキングできるように付いており、またレギュレーターの各ホースをまとめて留めるためのバンドも付いています。

さまざまなメーカーから、いろいろなハードウェアが販売されていますが、基本的に用途は同じです。ですので販売されている物を購入される場合もありますし、オリジナルで自作される方もいらっしゃいます。

このアドヴァンスド エキップメントの中腹部についているバンドは、いつも使用しているタンクバンドと同じものを使用しています。固定型Dリングを取り付け、ピンシャックルで繋げて、フッキング用スナップをDリングに取りつけました。

巷では、もともとDリングが付いているステンレス製のバンドが販売されています。それはタンクの径に合わせてバンドのサイズが調整可能なものです。

たとえば下のタンクは6Lのアルミタンクです。

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場合によってはこのタンクよりも小さいものを使用することもあります。これよりも小さいタンクと、上記のスチール製の10Lタンクとではタンクの径が全く違いますし、重さも違います。同じタンクバンドが使用できるのは便利でいいのですが、タンクのサイズに合わせてバントを変えるのも方法ですね。

上記のアドヴァンスド エキップメントのネックには、ループ状にロープを編み、先端にバタフライスナップを取り付けました。同じ用途で、15?位の厚手のストラップにスイベルスナップを縫い付けて販売されているネックストラップもあります。

ホースをまとめるバンドは、実は自転車のタイヤ用チューブです。これがけっこう便利なんです。またシリコンチューブなどで対応される方もいらっしゃいます。これもタンク全体を包むようにホースをまとめられるホースラップとして販売されています。

将来的に、レックやケーブダイビングでペネトレーションや、またテクニカルコースにエントリーを考えている場合などは、ADD SPトレーニングは実践的な内容になっています。アドヴァンスド エキップメントのセットアップから、装着した状態での各スキルの習熟、ロングホースの取り扱いに至るまですべてカバーします。

このようにスチール製10Lのアドバンスド エキップメントをフッキングしてダイビングする場合、やはり体のバランス維持や水中でのアドヴァンスド エキップメントの着脱などは、最初はままならないものです。将来的なことを考えて、このトレーニングの段階から自分のハードウエアを作成される方が多いのですが、その場合、ネックとタンク中腹部のフッキングスナップ類で水中での体の安定が変わってくることがあります。アドヴァンスド エキップメントを装着した時に、できるだけダイバーの体からアドバンスド エキップメントが離れないように、フッキングパーツをできるだけ短くするように工夫すると、水中でも体が安定します。

ハードウエアに使用するパーツも、さまざまです。
例えば…

pinshackle











このピンシャックル、左右違うのですがわかるでしょうか?
(スタッフのアツい語りを聞いて、すでに使用済みの方も多いはず・・・)
左側のピンシャックルはツイストしているので、U字部にDリングなどを通した時は水平になります。右側は多少ですがねじれてしまいますね。同じ素材、同じ大きさなのですが、お値段は倍くらい違ったりするのです。(企業努力が足りずすみません・・・)でもこの微妙なねじれが、水中でのアドヴァンスド エキップメントのスムーズな着脱に関わってくるとすれば、このツイストタイプを選択することは惜しみませんよね。最近ではこれを携帯ストラップとして付けるのが、密かなブームです。。。

水中のレポートはまた次回。。。